スタジオのクラスは、
段階的に分かれています。
年齢でスパッと分ける方法もあれば、
習得度で分ける方法もあります。
年齢で分ける方が、正直ラクかな。
○歳になったらこのクラス。
○年生になったらこのクラス。
自動的にそうなりますね。
ですが、私はそのやり方にはどうかな~と思うところもあったりして、
年齢は、あくまでも目安として捉える程度です。
生徒自身というよりは、
お母さまたちの中に、
「早く進級した方がいい」
「進級が遅いからよくない」
「早く上に行く子が上手」
そんな風に受け取られているのかな、というのを時々感じることがあります。
いいえっ!
断固として、それは違います。
バレエの世界、
階段の「一段とばし」は通用しません・・・
結局のところ、一段一段、丁寧に階段を上って行った人の方が、美しく育ちます。
一段とばししたところで、
いつかどこかで転げ落ちてやり直すことになるのです。
この世界はそういう世界です。
何をもって「習得」とするかは難しいですね。
バレエを習得していくということは、
「これができる」「これができない」なんて、そんな簡単なことではないと、私は思います。
指導中、私は同じことばかりを言い続けます。
それは足の裏の感じ方であったり、
背骨への意識であったり、
お腹の使い方であったり、
上半身引き上げの捉え方であったり、
身体の方向であったり、
顔の角度であったり
音楽の聴き方であったり・・・
舞踊性の要素となる事柄を、
何度も何度も言って聞かせて、やって見せて、
また言って・・・
通常の基礎レッスンは、
ホント、地味~にこの繰り返しです。
言われたことををすぐ体現できる子もいれば、
少し時間がかかる子もいます。
でも必ずしも、すぐできるからいいというわけではありません。
先生はいつも同じことばかり言うから・・聞き飽きたと、
レッスン中の注意も上の空で流そうとする生徒と
どうして先生はこんなに同じことばかりを私に言うんだろうと
その単純な疑問をつなげてくれる生徒とでは
当然ですが、必ず差が出ます。
「受け留め方」です。
受け留め方には、正解はありません。
だから、注意しても上の空の時は、それがその子の今なのです。
でもずっとその状態でいるのではなく、時期が来れば目覚めます。スイッチ入ります。
そう願いながら、指導します。
受け留める「時期」は、ひとりひとり違っていいのです。
筋力や骨格の成長具合と同じ。
身長だって、早く伸びる子もいれば、あとから伸びる子もいます。
それと同じことだと私は思っています。
だから進級のタイミングを他の子と比べたりするのは、
実にナンセンスです。
ひとつの課程を習得しないまま、
次へ進むことの方がよっぼど問題だからです。
今、すべてのクラスが通常クラスとなり、
私たちは基礎レッスンへと戻っています。
ここから少しの間は、
ひとりひとりの生徒たちを、ちょいと観察させてもらいます。
進級を判断した場合には、その都度個別にお知らせしていきますね。
進級の時期は、何も春に限ったことではありませんから、
お母さま達には、長い目で見て頂けたらなぁ・・と思っています。
華やかな舞台は気持ちいいよね。
でも、そんな華やかな舞台のためには何が必要なのか、
舞台のあとは必ずそこに戻りなさい。
舞台の余韻に浸るのもいい。
但し、それだけで終わらせてはいけません。
「こうなりたい自分」をイメージしなさい。
そのイメージを持って、レッスンに来なさい。
絶対に、なれるから。

舞台でしか、伝えられないことがあります。
それがレッスンにつながった時、
その人の中で、
バレエの位置づけや意味合いが確立されていくんだと思います。
そして、
バレエを学ぶということは
そういうことなんだと、私は思います。


