日本はバレエ人口が多く
その門戸は
誰に対しても開かれています。
世界的に見ても
稀に見る
バレエ事情です。
私の専門は
ロシアスタイルのバレエなので
ロシア事情をお話すると
ロシアのバレエ学校は
1年生から8年生まであって
1年生は10歳です。
ロシアでは
日本のように3歳くらいからバレエを始めるといった風習はなく
バレエ学校の教授たちは
「そんな赤ちゃんみたいな子どもがバレエできるのか?」
と、心底驚いていました。
ロシアには
バレエ学校に入学するための塾みたいなものは存在します。
バレエ学校に入学するためには
厳しい厳しい審査があり
舞踊性や
音楽性を見られるのはもちろんのこと
身体検査
骨格検査
肥満体質に関しては
親、祖父母、2代〜3代遡ってチェックされることも
バレエ学校の門をくぐる時には
すでにある程度の条件は満たされていて
選ばれた者だけが
そこで学んでいくのです。
10歳で入学し
18歳で卒業
しかし最終学年の8年生に残れるのは
入学当初の半分以下
ごく一握りです。
各学年のカリキュラムは厳しく管理されていて
自らリタイアする者もいれば
進級できずに脱落していく者もいます。
日本とロシアでは
このように環境が異なります。
どちらがいいとか悪いではなく
これが
「バレエ学校」と
「バレエ教室」の
違いなのです。
でもかといって、
日本のレベルが低いかと言われたら
そんなことはなく(キッパリ!)
世界的に活躍している
日本人ダンサーもたくさんいるし
国内でも立派なバレエ団はたくさん存在します。
つい最近だって
ローザンヌで日本快挙でしたし
こうした業績は
日本国内のバレエ教室が支えています。
私の先を行く先輩の先生方の
たゆまぬ努力の功績です。
海外の先生たちに
「生徒の股関節はどうしたら開くようになるでしょうか?」
「どうしたら生徒の脚が高く上がるようになりますか?」
こんな質問をするのは
実にナンセンスです。
「…?」
って感じだと思います。
だって海外でバレエ教えていらっしゃる先生方は
自分の生徒の中に
股関節が開かない子はいないし
脚が上がらない子は最初からいないのです。
でも、私たち日本人教師は違います。
股関節のアンデオールに
何年もかけて
開脚のためのストレッチ指導に
何年もかけて
限界に挑戦させながらも
ケガをさせないよう
心身ともに健やかに
バレエに打ち込めるよう
厳しさの中に
楽しさを見出だせるよう
私たち日本人教師は
そこに難しさを感じながら
時に立ち止まったり
迷ったり
悩んだり
凹んだり
そして
再確認しながら
模索し
前進していきます。
そしてそんな過程があるからこそ
日本人教師としての
自信や確信、プライド
築いていけるのだと思っています。
日本人教師だからこその
やり甲斐もあります。
バレエ学校という場所が
バレエを1から学ぶ場所だとするならば
バレエ教室という場所は
バレエをゼロから学ぶ場所です。
それでいいんだと思う。
私たちは
日本でバレエをしているんだもの。
だから私は
ゼロからの現場で活かせるための
知識や情報を
これからもずっと
学び続けていきます。


